細々とですが、書を続けていく中で、「なぜ自分は書が好きなんだろう」と思う時が、時々あります。
不思議な体験なのですが、小学生の時、何の字だったか忘れたのですが、鉛筆で自分で書いた漢字ひと文字が、あまりにも上手に書けて、自分で見とれてしまったことがあります。あまりにも美しく、怖くなって、指でこすってその字を汚してしまいました。そして、後で何でこんなことをしたんだろうと後悔しました。でも、この時が、字に美があると知った時でした。
そして、これも小学生の時、書道教室で、ひらがなの「か」の字を大筆で書いて、大きく書きすぎて、先生に持って行くのをためらっていたところ、先生に「早く持って来なさい」と𠮟られて、怒られると思って持って行ったところ、「元気がいい。ちゃんと書けるじゃない」と褒められた時の安堵感は40年近くたった今も、忘れず覚えています。
不思議なものですね。あの時褒められなっかったら、僕に書があったのか。いずれにしても、褒めてもらったことは、大きな原動力になっていることは間違いありません。
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