サイコロと言っても、ただのサイコロではありません。「みやげにもらったサイコロふたつ」です。ご存知の方も多いかもしれません。吉田拓郎さんの曲、『落陽』の中の歌詞です。作詞は、岡本おさみさんです。
歌詞の冒頭、「夕陽の赤」は、ただの夕陽の赤ではなく、「しぼったばかり」の夕陽の赤です。しかも、「水平線からもれている」夕陽の赤です。この冒頭だけでも、すごい言葉のドラマが展開されています。
「サイコロ」を愛した「じいさん」を描いたこの曲は、聞きごたえたっぷりの歌詞で埋め尽くされています。
谷村新司さんは、CDアルバム「STANDARD~呼吸(いき)~」の中で、この『落陽』をカヴァーされています。そして、この時のコンサートツアーでも、『落陽』を歌われました。「谷村さん、『落陽』好きなんだな」と思った記憶があります。
谷村さんは、洗練されたダンディーなイメージが一般的かもしれませんが、一方で、『落陽』のようなアウトローな雰囲気がある曲をチョイスするところが、谷村さんの魅力の深さの一つだなと思っています。
さて、今年の5月から始めさせて頂いた、この「コトバのリスト」。今回が今年最後の投稿です。慣れないことで、未熟な内容も多かったと思いますが、沢山の方にご覧いただき、またご感想も頂き、本当にありがとうございました。おかげさまで、最初の年を無事に終えることが出来ました。
今年の10月に、私が心の支えとして来た谷村新司さんがお亡くなりになりました。10月末からは、谷村さんにまつわる言葉を中心に取り上げさせて頂きました。歌詞カードをめくる度、宝石のようにちりばめられた美しく、確かな言葉の一つひとつに、胸が熱くなります。これからも変わることなく、谷村さんにいろんなことを教えて頂き、頑張って行きます。
また、私が尊敬するもう一人のシンガーソングライターが、中島みゆきさんです。来年からは少しずつ、みゆきさんにまつわる言葉も取り上げさせて頂き、書き留めて行きたいなと思っています。
今後とも、ご声援くださいますようお願い申し上げます。
皆さん、よいお年をお迎えください! 来年も頑張りましょう!!
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